
仮名作品って読めないから・・

わかります!!
私も全然読めないところからのスタートでしたよ。
少しづつ、書いているうちに覚えることができました^^

今からはじめても覚えられるかしら・・・?

好きな歌でもいいですよ^^たとえば、童謡とかは、ひらがなも多いですし、耳なじみがよいのでどうでしょう?下に紅葉の歌を書いてみました。
♪秋の夕日に照山もみじ~♪

読み方が「?」な、わからない文字は、「草かな(変体かな)」が使われています。
でもこの紅葉の歌なら、日本の有名な童謡ですね。
♪あきのゆうひにてるやまもみじ~♪
「やま」→「や万」・・・「万」草がな(変体がな)使用
「もみじ」→「も三じ」・・・「三」草がな(変体がな)使用
こんな風に、作品では、草がな(変体がな)を使いました。
たしかに、現在の日本語の使い方と違いますね。
よく作品に使う草がな(変体がな)もありますので、少しづつ慣れていくことができます。
仮名とは 読み方がわからない「草がな」を解説します
なぜ草がな(変体がな)があるのか・・・?
かなは、もとより漢字を借りて、表音文字として発達してきました。
漢字の音を大和ことばの音としたため、音によっては、文字がいくつも使用されています。
たとえば、「は」は、「波・者・盤・八・半」などを使っていました。
その表音文字を使い、和歌を音の通りに縦に書いていくと、次第に文字の形が簡単に変化し、また、縦につながるような箇所(連綿・・・2文字以上の文字がつながるところ)が多くなります。
次第に、文字の姿が、たて線化したものにかわり、もとの文字がわからないほどに省略されるようになりました。のちに「平がな」になりました。
明治33年に、現代の平がなの字体に定められましたが、それまで長い年月があったそうです。
一字一音に対して定められたこの「平がな」に対して、草がなは、変体がなとも呼ばれています。
よく使われる草がな(変体がな)を「いろはにほへと・・・」に合わせて、上げてみました。


じつは、まだまだ使える草がな(変体がな)はあります。
つぎは、なぜ読めない(知っている人しか読めない)草がな(変体がな)を使うのか?!を解説します。
草がな(変体がな)を使う利点をまとめました
ポイントは、3つです。
1.と3.は、似ているような言葉の並びですが、3は、実際に作品画像も合わせて解説しているのでよかったらご覧ください^^
現代も書作品には、草がな(変体がな)が使われています。
平がなは、漢字に比べて単純な形をしています。
その単調さをカバーする気持ちから、自然の流れのなかに草がな(変体がな)をいれて書くようになります。
ただ、あまりに複雑な漢字(画数が多いなど)を避け、単純系に近いものを使用します。
かな書では、2文字以上が連なった(連綿)がありますが前後に平がながある分、なるべく草がな(変体がな)も単純系に近いものを使用します。
上の画像にもあるように、い=「伊」で書くことで、文字の形が変化します。
当たり前のことをいっているようで説明が不要のようですが、もし、「い」を書きたいときに、少し複雑に「い」を書きたいけど・・・「い」では、物足りないな・・・と感じた時に、「伊」の出番が来るといったような思考です。
これは、先ほどの「い」の説明から進めると、単純に考えて「伊」の方が画数が多い、すなわち物理的に、同じ面積の大きさに文字を書いたときに、「い」より「伊」の方が、紙に書いている文字の線の数=墨の量が多くなります。
そうすることで、墨の多い所、墨の少ない所の変化が生まれます。
墨が多い、少ないという違いは、作品に立体感をもたらしてくれます。
一般的に、「い」を書くときに「い」しか書けないよりも、「い」か「伊」を選べるとなれば、選択の自由が広がります。
「は」は、「八」「盤」「者」どれでもお使いください。ということになります。
それでは、紅葉の歌を草がな(変体がな)も入れながら、書いた3つのパターンを紹介します。
パターン1.読みやすい書き方(現代の平がなをメインにかきました)
パターン2.上に紹介した「草がな(変体がな)」を少し使用
パターン3.「草がな(変体がな)」を数か所、使用してみる

パターン1.読みやすい書き方
♪あきの夕日にてるやまもみじ~♪
パターン2.上に紹介した「草がな(変体がな)」を少し使用
♪あきの夕日にてるや万も三し~♪
パターン3.「草がな(変体がな)」を数か所、使用してみる
♪秋のゆふひニてるや万毛見地~♪
パターン3.については、上の文字並びを見ているだけだと、よくわからない・・・となりますね。
でも作品を観てください。
好き嫌いを入れず、変化をつけるとう意味のみを観察するならば、パターン3は、変化が多いように感じませんか?
そういった変化をつけたり、表現の幅を広げる役割が草がな(変体がな)にはあります。
ちなみに、郵便ハガキサイズで書いてみました。
紙のサイズは、文字の数に合わせてお好みでカットして良いです。ハガキサイズであれば、額のサイズも選びやすいところが利点ですね。
実際、「かな書の読み方、わからない…」のスタートで大丈夫でした。
実際に私がそうでした。
実は、私は、「かな書」ってなんでしょう??から、かな書道の教室に通い始めました。
本当に知識なし!の飛び込みです。(なぜ、教室に行ったのか?!親から体験に行きたいので一緒に来てほしいと頼まれただけです。)
そんな、私でも、少しづつ、少しづつ、知る文字が増えて、今でもわからない時は、テキストや辞書をパラパラ眺めながら、こっちの草がな(変体がな)にした方が良いかもしれない!!と思って書いています。
ですので、はじめから、かな書道 読み方に不安があっても大丈夫です!!
だんだん、書きやすいと思う文字、使いやすい文字を書くようになり、覚えていくことが可能です。興味があったら、始めてみましょう!!
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