日本各地で色鮮やかな紅葉がみれる季節になりましたね。
かな書道で「もみじ」の歌の歌い出しを書いてみました。
「秋の夕日に照るやま紅葉...」
ポイントは、3つ
■連綿(れんめん)という2文字以上がつながる所がある。
■筆の息継ぎを意識する
■”草がな”使ってみる
ひとつづつ紹介します!!
連綿を使います
連綿(れんめん)とは、2文字以上の文字がつながる所を言います。
つながって見える箇所ではありますが、休み休み書けるのでご心配なく^^
簡単に言うと、1画ごとに休みながら書くような感覚で書いていきます。
見ていきましょう
「き」から「の」にかけて連綿です。
「き」の終画(さいごの1画のこと)と「の」の1画目がつながって書いています。
ポイントとして、黄色のラインで、「の」から「夕」に入るときの筆の運びを矢印で線をつけました。
こんな風に「の」から「夕」の1画に入るときには、筆の流れをこの様にすると良いです。
すると、作品がつながって見えます。
息つぎとは・・・
かな書道では、つながっては見える作品も、書いては筆を休め、次の1画へつながるように書いていく場所があります。
先ほどの「あきの夕日ニ」の所にも「息つぎ」と表示がありますが、その部分で次の1画へ向けて筆を紙から話してもOKです。
「てるやまもっみじ」を見てみましょう
「息つぎ」は、青●の所です。
かな書道は、書いている途中に紙を書きやすい方向に動かします。
それも息つぎの所で動かすことがベストです。
草かなとは...
かなは、漢字をかりて、表音文字として発達してきました。
つまり、漢字の音をあてていったために、音によっては、いくつも文字があります・・・??ってなりますよね。
例えば、「は」は、「波、者、盤、八、半」などを使います。
今回、「あきの夕日ニ」の「に」→「ニ」にしました。
「てるやまもみじ」「ま」→「万」で書いています。
先ほどの、「は」には、いくつもの表音文字があり、その表音文字で和歌を音のとおりに表すようになり、歌を連続して書くようになったそうです。
そして、平安時代より和歌や物語・日記が書き綴られるなかで連綿が多くなり、姿は単純なたて線化したものに変わって、もとの文字がわからないほどに省略された・・・という歴史があります。
現代のかな作品にも草かなが使われています。
読みにくいのになぜ??と思ってしましますが、「草かな」を使うことによって自由な表現、変化をつけやすくなります。
「草かな」わからないと、書けない!?と思いそうですが、私もはじめのうちは全く理解していませんでした。
少しづつ、1つづつ、歌を書いていくことで文字のストックを増やしていく、自然と読めて、書けるようになるといったパターンです。
最後に、ポイントをもう一つ。赤線を見てください。
少し、左右に膨らみを持たせています。
そうすることで、作品に広がりを感じることができます。
こちらの「もみじ」は、「も三じ」となっています。
「み」→「三」にしました。
文字を変えるだけで、少し違って見えます。
どちらが、文字のおさまりがいいか?
どちらが好きか?自分の好きな雰囲気を感じとってみましょう♪
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